英検1級 合格までの道のり編 4-2. Speaking編(2次試験) 1回戦・本番編
今回は、英検1級2次試験1回戦の備忘録になります。
試験本番でこのような内容を話した・聞かれた、というメモをお示しできればと思います。
■英検1級 合格までの道のり編 目次
※執筆済みの記事につきましては、今後章を緑色に変更し、文字上をクリック頂ければアクセスできるよう仕様に致します。
(5/1追記)「7. あとがき」を追加しました。
4-2. Speaking編(2次試験) 1回戦・本番編 ←当記事
Speaking・1回戦本番編 全体の構成
今回は、以下の構成でお送りしてまいります。
Ⅰ. 本番までの様子
Ⅱ. 試験本番
Ⅲ. 本番後の感想
Ⅳ. 試験結果・反省点
おまけ. 試験にあたって励みになっていた楽曲シリーズ
Ⅰ. 本番までの様子
2021年7月11日(日)
初めての1級2次試験(2021年度第1回・C日程)でした。
○会場到着
会場は東京池袋の「立教大学5号館」。門の前で記念撮影。
自宅から比較的近い会場で助かりました。
「大学なのか、森なのか。」をキャッチコピーとしていた国立大学卒業の身としては、私立大学の施設の綺麗さには毎回驚かされるものです。笑
写真の撮影時間を確認したところ、9:15までに集合のところ8:20頃には到着していたようです。長時間待たされるのが嫌だったので、1番乗りを狙っていました。
(英検の面接試験は、原則として先着順に進んでいきます)
○受付~控室
8:45頃、受付開始。受験票と身分証の情報を照合した後、控室に案内されます。
控室は、間隔を空けても50~60人程度は着席できる大教室でした。
そこで、面接カード(兼面接委員用の点数記入用紙)に個人情報を記入。
1級のみ面接官が2人になるので、2枚分記入する必要がありました。準1級までの感覚が染みついていたので、危うく1枚白紙で提出するとことでした。あぶねえ。。
控室で待機する間、準備段階で参考書から転記していたWordを印刷したコピー用紙を黙読し、復習していました。
一方で、私の一席前の受験者の方は、メモでびっしり埋められたノートを真剣に見つめていらっしゃいました。この地点で、レベルの違いを見せつけられたというか何というか・・・俺の準備の浅さは何なんだと。
○試験室の前まで移動
しばらく時間が過ぎると、スタッフの方から、「前から11人目までの方は、試験室の前まで移動します。私についてきてください」との声がかかります。急激に心拍数が上昇。
移動中、準1級までは目にすることのなかった「ネイティブの面接官」とすれ違う機会が何度かありました。ここでまた、プレッシャーに押しつぶされそうになったものです。
その後、試験室の前に備えられた椅子でしばらく待機するよう指示を受けます。どう表現するのが適切か分かりませんが、とにかく足が小鹿のようにガクガクでしたね。
Ⅱ. 面接本番
スタッフの方に、控室で記入した面接カードを渡し、5分程度経ったその時。
「入室ください」の声。
入室後、面接官とご対面。ネイディブ男性・日本人女性の組み合わせでした。
ネイティブ男性のほうは、アメリカンジョークを話されそうなノリの良さそうな方(北米アクセントでした)。
日本人女性のほうは、大学で教鞭をとられているような雰囲気をまとった穏やかな方でした(心なしか、台湾の蔡英文総統に似ていたような・・・?)。
ⅰ. 入室~簡単な日常会話
私の場合、以下2問質問されました。
「自己紹介をしてください」「休みの日は何をされていますか」(どちらも定番質問です)
自身の緊張をどうにかほぐそうと、後者の質問にて咄嗟に、「(前略)家にいるときは、時々ルービックキューブの速解きを練習します」と回答。
すると、ネイティブ面接官から、「ワーオ。俺だったら、ステッカー剥がして貼りなおすわ~」と冗談が返ってきました。笑
ⅱ. スピーチトピック選択・内容準備(1分)
日常会話までは採点の対象外なので、ここからが本番です。
卓上の面接カード(緑色でした)をひっくり返し、5種類のトピックに目を通します。
上から順に眺めたところ、No1.無理!No2.無理!・・・No4.無理!
(何が書かれていたか、もう全く覚えていません。苦笑)
あれ、話せるトピック無くない・・・?
放心状態になりました。
最後の望みをかけ、5番目のトピックを確認したところ、これであれば一番いけそうか?と思い、こちらを選ぶことに。
この地点で30秒経過。残り30秒で、スピーチ内容を必死でひねり出します。
ⅲ. スピーチ(2分)
タイムキーパーから、”Your time is up.”の声がかかるとともに、面接官から「どのトピックにしますか?」と聞かれます。
選んだトピックはこちら。
Should more be done to promote awareness of mental health issues?
(メンタルヘルスの問題に対する意識を高めるためにもっと努力すべきか?)
以下に喋った内容の要約を示します。
こんな内容を話したつもりでしたが、後述する点数を見る限り、正確に伝えきれていないと思われますw
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答え:そう思う
理由①
日本では、精神疾患に対する差別意識が強い。多くの人が、精神疾患は恥ずべきことだと認識しており、対策が十分になされていない。事実として、カウンセラーなどの整備が不十分な学校や会社が多い。
理由②
精神疾患が他の病気を引き起こすケースも多い。例えば、がんや慢性疾患の原因になるとも言われており、仕事や学習の効率を下げることが多い。・・・
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理由②の途中で、タイムキーパーから「2分経過」の声が掛かり、スピーチを切り上げるよう指示を受けます。
+15秒程度であれば喋らせてくれるとの情報もありますが、私の場合はダメでした。
合格した時のスピーチと比較すると相当短い上に時間切れになっているので、相当言葉に詰まりながらしゃべっていたものと思われますw
ⅳ. Q&A(4分)
スピーチ終了後、質疑応答タイム。
4問質問されました。
Q1(ネイティブ)
あなたは1つ目のポイントとして、「精神疾患への差別」について述べられていたが、もう少し具体的に説明してもらえるか?
A1. 他人とコミュニケーションが上手に取れなかったり、中には悪い素行を見せる、などといった色眼鏡で患者を見る人が多い。
Q2(日本人)
スピーチ内でカウンセラーについて述べられていたが、これらの人々を気軽に頼ることが出来るようにするための対策について、アイディアはある?
A2. 難しい質問やなあ・・・例えば、芸能人が自身の精神疾患を公表するなどすれば、より多くの人々が他人に精神的苦痛について相談することができる環境が出来上がっていくのではないか。
Q3(ネイディブ)
カウンセラーの整備に関する問題について触れていたけれど、会社と政府のどちらが資金を捻出すべきだと思う?
A3. 両方だと思う。政府はもっと多くの金銭援助を会社にすべきで、会社はより多くの予算を精神疾患の対策に回すべきだ。
Q4(日本人) ← 1度聞き返しあり
現代社会において、人々の行動は大きく変わっていると思うか?
A4. そう思う。例えば、コロナウイルスの大流行によって、人々は外出を控えるように言われている。また、インターネットの発展により、情報収集の仕方が大きく変わっている。
ここで、タイムキーパーから「4分経過」の声が掛かりました。
入室時よりも面接官の顔が曇っていたように見えましたが、”Have a nice day!” と快く見送って頂きました。
Ⅲ. 本番後の感想
試験直前に自宅で2分間スピーチの練習をした時と比較すれば上手にこなせたように思えたので、「今持っている実力は出し切った。沈黙続きなどの大事故は避けられてよかった。」といった満足感のようなものを抱いていました。
また、無対策に等しかった質疑応答に関しても、日本語で解答するぶんにはあまり困るような内容ではなかったな、と思っていました。
これで不合格だったら、英会話力が根本的に足りていないので今後練習しよう!と、比較的前向きな気持ちでいました。
Ⅳ. 試験結果・反省点
○試験結果
翌週に迎えた結果発表。見事に不合格でした。。
CSEスコア
各項目の素点
この回のC日程における合格ライン(素点)は26点だったので、全然足りていませんね・・・
今回ダメなら次頑張ろう!とポジティブ思考を抱いていましたが、いざ不合格通知を突き付けられると結構ショックでした(これまで面接試験で落とされたことがなかったので、尚更・・・)。
○反省点
大きく分けて2点あります。
ⅰ. そもそも正しい英語を話せていない(あまりにカタコトだった)
試験終了直後は、とりあえず喋り切った!という余韻に浸っていたものでしたが、今になって振り返れば、相当崩れた英語を喋っており、面接官を混乱させていたと思います。
項目別の得点を見ると、Grammar and Vocabulary(文法・語彙)で10点中5点が付いていました。合否発表後に、同じ回の2次試験を受験された方のデータを分析(情報はTwitterで収集)したのですが、この項目が5点以下で合格された方は1人もいませんでした。
したがって、正しい英語をインプットしたうえで、それを口から出せるようにする訓練の場数が圧倒的に足りていなかった、ということになりますね。
おそらく、「文法・語彙」と「スピーチ」「質疑応答」の素点の間には、相当強い相関関係があると考えます(適切な文法や語彙を使わないと、スピーチや質問に対する回答が面接官に伝わらないと思うので)。
ⅱ. 試験の傾向・合格のためのポイントを押さえていなかった
先述の通り、初回の試験では、自信を持って話せるテーマが1つもない状態でした。つまり、2次試験ではこのような問題が出る、という情報が不足していたということになります。さらに広い範囲の話題について話せる状態で挑んでいれば、このようなことにはなっていなかったはずですので。
また、質疑応答における回答の情報量が少なすぎるのも大きな問題点でした。後に知ることになったのですが、1級では基本的に3~4文程度以上話すことが求められます(突拍子もない質問もありますので、もちろん例外はあるかと思いますが)。そのことを知らずに挑んでいたんですね。
初回の試験における質疑応答では、3文以上答えた質問は1つもありませんでした。「情報量不足(=英語でコミュニケーションをとる能力が足りない)」とみなされ、合格水準よりも大幅に低い点数が付いたのだと思います。
次回予告
今回お示しした通り、1回戦で撃沈し、1級2次試験の洗礼を受けたということになります。それを踏まえて2回戦に向けてどのような対策や改善を施したか、次回の「英検1級 合格までの道のり編」でお送りしていく予定です。よろしくお願い致します。
次回の更新では、当シリーズから一度離れ、英検とは別の話題について執筆予定です。お楽しみに。
おまけ. 試験にあたって励みになっていた楽曲シリーズ
引き続き、英検1級対策期間中に励みになっていた楽曲をご紹介いたします。
5曲目は、ZARD『負けないで』
これまでご紹介してきた5曲の中で、最も知名度の高い曲かと思います。
私が生まれる前(1993年)にリリースされた曲ですが、今でも耳にする場面が多いですよね。
ボーカルの坂井さんは、現在もご存命であれば55歳になられるそうです。母と同い年とは、何という奇遇でしょうか。
ちなみにこの曲は、私が幼いころに母がよく口ずさんでいた記憶があります。