英検1級 合格までの道のり編 2.Listening編(1次試験)
前置き
当記事の執筆中に、千葉県を震源とする最大震度4の地震が発生しました。
継続時間は短かったのですが、突然ドカンと揺れ始めたので少し驚きました(自宅では震度3でした)。
また、先日福島県沖でも大規模地震が発生しましたね。私自身一人暮らしなので、対策(備蓄・避難経路の確認等)を見直さなければと考えさせられたものです。
話題は変わりますが、この度2次試験対策でお世話になっていたオンライン英会話サービスの一つ、「ワールドトーク」様に、私が執筆した英検1級合格体験記を掲載して頂きました。ありがとうございます!
ご興味のある方は、以下よりご確認頂けますと幸いです。
本題
今回は、「英検1級 合格までの道のり編」第3弾であるListening編になります。
■英検1級 合格までの道のり編 目次
※執筆済みの記事につきましては、今後章を緑色に変更し、文字上をクリック頂ければアクセスできるように致します。
(4/13追記)後半の2次試験編につきまして、目次構成を変更致しました。
(5/1追記)「7. あとがき」を追加しました。
2. Listening編(1次試験) ←当記事
Listening編 全体の構成
今回のListening編では、以下の構成で学習の過程をお送りしてまいります。
Ⅰ. 試験の特徴把握
Ⅱ. 試しに1回解いてみた
Ⅲ. 学習計画
Ⅳ. 過去問編
Ⅴ. その他の対策(番外編)
Ⅵ. 過去問6回分を解いた結果(Listening)
Ⅶ. 1次試験本番の結果(Listening)
Ⅷ. 対策してよかったこと(成功点)・もっと真剣に取り組むべきだったこと(反省点)
おまけ. 試験にあたって励みになっていた楽曲シリーズ
リスニングは、「単語帳を用い、よく出る語彙を一気に覚えていく」などと、急速に点数を伸ばすのが難しい項目と判断したので、他の技能と比較して対策に割いた時間は少なかったです。「最低限足を引っ張らない水準をキープできれば良い」程度の心持ちでいたので、あまり真面目に学習していなかったように思います(おいこら)。
そんな中でも、私なりに工夫した点はありますので、それらが皆様のお役に少しでも立てば幸甚です。
Ⅰ. 試験の特徴把握
前回執筆したReadingと同様に、いわゆる「敵を知り、それに基づき作戦を立てる」作業から始めました。
私が把握した試験の特徴を、簡単にご説明いたします。
○英検1級Listeningの試験形式&特徴
英検1級Listeningの試験形式を、準1級と比較したものが下表になります(英検公式HPより作成)。
Part4(インタビューの内容一致)が追加になったのみで、全体の構成は準1級に非常に類似しているのが特徴ですね。
詳細を確認されたい方は、↓過去問のリンクをご確認ください。
○問題を見た(聴いた)時の感想
各大問(Part)について、初めて問題を見た(聴いた)時に私が抱いた率直な感想はこちら。
基本的には、準1級の問題と比較した内容になります。
Part1:読み上げ速度(以下、wpmとします)は確かに速くなったけれど、準1級から大きく難易度は上がっていないかも?1つの会話セットに対して1問であるうえ、読み上げ時間は長くないし、短期記憶が苦手な自分にとってはありがたい。得点源にしておきたいな。とは言いつつも、あまり詳しくない口語的な表現がかなり増えた印象だな~。
Part2:wpmは大幅に上がっていない印象。ただ内容が比較的学術的なので、苦手な分野が読み上げられるとちょっと困るな~。読み上げ時間が長いから、答えが分かった地点で正解の選択肢にチェックを付けておくことが重要かも?
Part3:読み上げ原稿の難易度は、準1級からあまり上がっていない気がする。Part1同様得点源にしておきたい。でも、処理すべき情報量が結構増えている印象。パニックにならず落ち着いて回答していきたい。
Part4:ギョエッ。結構手強そう。。記者の質問に答える人の読み方が、ネイティブ向けのトーク番組にかなり近づいた感じがする。wpmが他Partに比べて圧倒的に多い(=読み上げが速い)。3分位連続で読み上げられるので、頭が追い付かない可能性大。27問中2問だけのパートなので、困ったら捨て問扱いでも良いかも?
Ⅱ. 試しに1回解いてみた
試験の特徴をざっと把握したところで、現状でどの程度得点を獲得できるレベルにいるのか確認するために、過去問を使用して1度解いてみました。
使用した問題は、2016年度第1回。新形式(現行の内容)に変更されて最初の回ですね。
結果は以下の通りでした。
Part1:6 / 10
Part2:9 / 10
Part3:4 / 5
Part4:1 / 2
計:20 / 27(74%)
運が良かっただけかもしれないのですが、合格に必要な最低水準(7割)はクリアできていました。
(私の肌感覚で恐縮ですが、TOEICのリスニングで470点以上を安定して出せる方であれば、英検1級のリスニングを初めて解いても7割程度得点できる可能性はかなり高いと思います。)
Ⅲ. 学習計画
対策を始める前の段階で合格に必要な最低限のラインはクリアできたので、基本的にはReadingの長文と同様に過去問6回分を解くのみに絞ることにしました(具体的にはⅣで後述)。
また、英語に耳を慣らす(+α学習に楽しみを見出す)ために、英作文や面接に頻出のテーマに関連のあるドキュメンタリーをYouTube上で検索して視聴していました(具体にはⅤで後述)。
Ⅳ. 過去問編
○対策に使用した参考書
Reading編でもご紹介しましたが、過去問を解く際に使用した著書名は、『2021年度版 英検1級過去6回全問題集』(旺文社)です。
○問題を解く際に意識したこと
※ワールドトーク様のブログ上で執筆させて頂いた内容のコピペが多くなっております。ご了承ください・・・
ⅰ. 選択肢の先読み→読み上げられる内容を予想
英検1級リスニングとTOEICの大きな違いとしては、問題文が印字されておらず、TOEICのようないわゆる「問題の先読み」が出来ないという点になります。特にPart2・4については一気に読み上げられる文章量が非常に多いため、少し工夫が必要になります。
そこで私が意識したのは、選択肢の先読みになります。問題文は実際に流れるまで分かりませんが、選択肢については問題用紙に印字されております。Direction(問題の内容説明)が流れている間に簡単に目を通しておくことで、どのような話題の文章が流れるのかある程度予想することができ、情景を頭の中でイメージするのが少し楽になりました。
ⅱ. 分からない問題に固執しすぎない
英検1級リスニングの場合、すべての問題が1度しか放送されません(これについては、TOEICと同じですね)。したがって、正解の選択肢を選ぶのに迷っているうちに次の問題に進んでしまい、十分に内容が聞き取れない・・・という形で、悪循環に陥る可能性が大いにあります。それを避けるためには、分からない問題は適当にマークし、気持ちを切り替えて次以降の問題に集中することを意識していました。
ⅲ. 本番と類似の環境下で解く
リスニングの練習をする際には、本番に極力近い環境下で解くようにしていました。実際に比較してみるとわかるのですが、スピーカー・イヤホンから流れる音声の質は全く異なります。
ちなみに英検の場合(全級共通)、本番ではスピーカーから音声が流れます。本番で練習時と音質が違って焦るリスクを避けるために、過去問を解く際からスピーカーを使用して問題を解くようにしていました。
○復習の際に意識していたこと
リスニングの問題もReadingの長文問題と同様に、選択肢が非常に素直です。つまり、間違えた場合には、「聞き逃した」or「読み上げられた文章を正しく解釈できていない」のいずれかであると認識するようにしていました。
間違えた問題が上記の2択のいずれに該当するか分析し、後者である場合は原因をより深く究明し、ノートに記録するようにしていました。
特にPart1・4で顕著に表れる特徴が、口語的な表現の使用頻度の高さです。
(例)2020年度第2回 Part1より
・sit back and do nothing(何もしないで手をこまねいている)
・it’s just a matter of time(それは時間の問題だ)
・That’s the last thing we need.(それだけは絶対に嫌だ。)
上記のような口語表現はあまり聞き馴染みが無かったので、知らなかった表現を記録するようにしていました(本番までには間に合わず、全部を記録することはできませんでしたが・・・)。
Ⅴ. その他の対策(番外編)
Ⅲ.でも記述した通りになりますが、英語に耳を慣らす(+α学習に楽しみを見出す)ために、英作文や面接に頻出のテーマに関連のあるドキュメンタリーをYouTube上で検索して視聴していました。特にPart4の対策に直接的に役立つかと思います。
例えばこんな動画とか(アメリカの貧困をテーマにしたドキュメンタリー)。
このような動画は英検1級リスニングよりもレベルが高いと思われるので、私の場合は自動字幕機能を活用していました。
Ⅵ. 過去問6回分を解いた結果(Listening)
今回の記事では、Part別にListeningを解いた際の得点率をお示し致します。
目標値が比較的低めに設定されているため、緑色の割合が高いですね。
(緑:目標達成・赤:目標未達)
Ⅶ. 1次試験本番の結果(Listening)
私が受験した回(2021年度第1回)の難易度は標準レベルだったようですが、Part2・3でのミスが重なり、過去問6回分の平均よりも低い点数となってしまいました。筆記(Reading・Writing)パートが終了した疲労感・緊張感の緩みが原因の一つと考えられます。また、後ほど記述致しますが、そもそも対策時間が圧倒的に不足していたことが根本的な原因であると分析しています。
ただし、足を大きく引っ張るほどのレベルではなかったため、その点は不幸中の幸いだったのかとも思っています。
Ⅷ. 対策してよかったこと(成功点)・もっと真剣に取り組むべきだったこと(反省点)
○対策してよかったこと(成功点)
これまで比較的馴染みがあったTOEICとの問題形式の違いを分析し、解きにくさ(例:問題の先読み不可等)を解消するための工夫点を考えておいたことで、大きく失点することなく済んだと考えています。やはり、試験によって味が異なる、ということは避けられないことですので、どのようなアプローチで問題を解いていくべきか、自分なりの方法を考えておくことは非常に重要ですね。
○もっと真剣に取り組むべきだったこと(反省点)
一言で表してしまえば、対策にかけた時間が圧倒的に不足していました。
英検1級の場合、ほとんどの回でReadingと比較してListeningの平均点が高くなっているので、より時間を掛けていれば8割以上の得点を安定して出すことが出来ていたのではと考えています。
より高得点を狙うために、再び英検1級を受ける機会が今後あれば、8割以上の正答率を目指していきたいものです。
また、折角口語的な表現を蓄積し始めたにも関わらず、消化不良(積み残し)の部分がかなり多い状況です。優先順位を付けながらの学習にはなりますが、中途半端で終わってしまった部分を今後埋めていくことが必要そうですね。
具体には、まとめ切れていない口語表現を追加で整理し、オンライン英会話で意図的にアウトプットする機会を作っていきたいです。
次回予告
次回はWriting編になります。有益な情報をご提供できるよう努めてまいりますので、引き続きよろしくお願い致します。
おまけ. 学習の際に励みになっていた楽曲シリーズ
前回に引き続き、英検1級対策期間中に聴いていて、励みになっていた楽曲をご紹介いたします。
2曲目は、いきものがかり『風が吹いている』
前回ご紹介したジャンルはロックだったので、今回は緩急をつけて(?)バラードを選びました。
2012年ロンドンオリンピックのテーマ曲です。
ちなみに、PVで映されている陸上競技場は、ゆず『栄光の架橋』と同じだそうです。
オリンピックのテーマソングは、背中を押してくれる曲ばかりですよね。
特に、3番Aメロ「強さを手にするより 弱さを越えたいんだよ」の部分が好きなフレーズです。